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61.書(集伝纂疏)しょ(しゅうでんさんそ)

『書』は『書経』『尚書』ともいわれ、儒教の重要な経典である五経(易経・書経・詩経・礼記・春秋)の一つです。『書』には、伝説の聖人である堯・舜から夏・殷・周王朝までの天子が政治上の心構えを訓戒した詔書類や戦に臨んでの檄文(軍隊や同志を集めるための手紙に書いた文章)などが記載されています。

本書は、蔡沈(南宋時代の学者、朱熹の弟子。1167―1230)が『書』に注釈(『書集伝』)を加えたものに、さらに陳櫟(南宋末・元時代初の学者。1252―1334)が諸説を集めて補足(『纂疏』)を加えたものです。

本書は、序文末尾に「泰定丁卯陽月/梅渓書院新刊」の木記があることから、元時代の泰定4年(1327)の陰暦10月に「梅渓書院」より刊行されたことが分かります。全6冊。

(請求番号:別046-0013)

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人物背景を知る:市橋長昭(1773―1814)

仁正寺藩(現在の滋賀県蒲生郡日野町西大路にあった一万八千石の小藩)の藩主・市橋長昭(いちはしながあき、1773―1814)は、豊後佐伯藩主・毛利高標、鳥取若桜藩主・池田冠山とともに、「柳の間」(江戸城内にある部屋の名)詰めの三大学者大名といわれた人物です。

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