ここから本文
25.贈位内申書ぞういないしんしょ
楠木正成の妻(正行の母)もまた、日本女性が手本とすべき良妻賢母として大いに称賛されました。それは、昭和3年(1928)11月10日に天皇(昭和天皇)の即位礼が挙行されるに際して、彼女に対する贈位が申請されたことからもうかがえます。
昭和3年6月30日、大阪府知事の力石雄一郎は、内務大臣・望月圭介と文部大臣・勝田主計に対し、「純忠楠木正成」の妻で「誠忠楠木正行」の母である彼女は、「我国婦人ノ典型(手本)」であり、ぜひ贈位の恩典を賜りたい旨の文書を提出しました。しかし正成の妻は、生没年も事蹟もさだかでなかったため、結局、贈位は実現しませんでした。
展示資料は、『昭和大礼贈位書類』第11冊(文ノ一)。
(請求番号:贈位00134)

※写真をクリックすると拡大画像が表示されます
本文ここまで
ここからメニュー
- 古事記と六国史
- 幕府の歴史編纂
- 物語風の歴史
- 平家物語
- 太平記と太平記読
- 武力の世界
- 戦国の信仰
- 戦国の女性
- 歴史と物語
- 語られる戦国時代
- 「正史」と「四大奇書」
- 仁正寺藩主・市橋長昭と湯島聖堂献納本
メニューここまで