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13.栄花物語えいがものがたり

朝廷で編纂された国史は、『日本三代実録』を最後に、その後は完成を見ずに終わりました。かわって登場したのが、漢文で書かれた従来の歴史書とはまったくスタイルが異なる、仮名文で書かれた物語風の歴史です。

『栄花物語』は、その最初のもの。全40巻から成り、正編は宇多天皇に始まり後一条天皇の長元元年(1028)まで。続編は後一条天皇の長元3年(1030)から堀河天皇の寛治6年(1092)までを扱い、藤原道長の栄華や当時の朝廷と公家社会の様子を情感豊かに叙述しています。成立は、正編が11世紀前期で、続編が11世紀の末か。作者は、赤染衛門(あかぞめえもん)など貴族の女房であると推定されています。

展示資料は、江戸初期の刊本(古活字版)で、全20冊。林家旧蔵。

(請求番号:特123-0001)

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