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46. 御書物奉行誓詞ごしょもつぶぎょうせいし

紅葉山文庫の施設と蔵書を管理する書物方は、4人から6人の書物奉行(旗本)と10数名から20名ほどの書物同心(御家人)によって構成されていました。

展示資料は、多聞櫓文書(たもんやぐらもんじょ 江戸城多聞櫓に置かれていた主に幕末期の江戸幕府文書の総称)の一点。慶応2年(1866)3月21日から11月17日まで書物奉行を務めた石川次左衛門政勝が、老中の水野和泉守と大目付の神保佐渡守あてに4月21日に提出した誓詞(誓約書)の写しです。

誓詞の中で、書物奉行を拝命した石川は、―「御書物」(紅葉山文庫の蔵書)を大切に扱い、虫に食われぬよう入念に手入れをすること。無断で貸し出したり写したりしないこと。出入りの業者から金品を一切受け取らないこと― 等々を誓っています。

石川の在任期間が8か月と短いのは、慶応2年11月17日を以て書物奉行が廃止されたため。書物方の同心たちも、それまでの若年寄支配から昌平坂学問所の支配に移されました。紅葉山文庫の書庫と蔵書は、明治維新後、新政府に受け継がれます。

(請求番号:多012357)

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