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28. 大明律例訳義だいみんりつれいやくぎ

享保元年(1716)に将軍になった吉宗は、『令義解』『令集解』などわが国の古代の法典を研究させると共に、唐律・明律・清律など中国の法典の研究に力を注ぎました。なかでも明律の研究には熱心で、奥坊主の成島道筑(なるしまどうちく)に同書を講義させ、また側近の儒者荻生北渓(おぎゅうほっけい 荻生徂徠の弟)に訓点を施させました。

『大明律例訳義』は、紀伊国和歌山藩(紀伊徳川家)の儒者、高瀬学山(たかせがくざん 1668-1749)が献上した明律の研究書。漢文で書かれた原文の語義等が詳しく解説されています。奥書に「恭奉鈞命始筆於二月初旬畢工於十二月仲旬 于時享保五年庚子歳也」とあり、吉宗の命で享保5年(1720)に著されたことがわかります。高瀬学山、名は忠敦、敦ほか(学山は号)。吉宗が和歌山藩主のとき儒者として登用されました。全14冊。紅葉山文庫旧蔵。

(請求番号:182-0591)

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