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4. 帝鑑図説(秀頼版)ていかんずせつ

「帝鑑」は、皇帝の治世の参考になる歴史上の事例のこと。『帝鑑図説』には、堯・舜から宋の哲宗までの81の善例と、秦の始皇帝や隋の煬帝ほか36の悪例が挙げられています。明の張居正・呂調陽の著。隆慶6年(1572)の成立。

展示資料は、豊臣秀頼(1593-1615)が木活字で出版させた書で、慶長11年(1606)刊。秀頼の好学を物語ると同時に、家康の伏見版に刺激を受けた様子がうかがえます。ちなみに家康もまた『帝鑑図説』の愛読者で、江戸時代、本書は為政者の必読書の1つでした。当館も、展示資料のほかに、豊臣秀頼の名があるのを憚って跋文を削除した秀頼版や、幕末に昌平坂学問所で出版された官版を所蔵しています。

展示資料は、紀州新宮城主水野忠央旧蔵。全6冊。

(請求番号:297-0162)

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