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43. 浚明院殿御実紀 しゅんめいいんでんごじっき

10代将軍徳川家治の治績を記した『浚明院殿御実紀』は、「附録」で家治が将棋を愛するあまり、詰将棋の書を著したことに触れています。「晩年、お暇な折にはいつも将棋で遊ばれていた。お相手は将棋師の伊藤宗印、宗鑑、大橋印寿の面々。天性鋭敏でいらっしゃるので程なく奥義を極められ、詰もの(詰将棋)の書もお書きになった。その進歩のめざましさに、将棋師たちも驚嘆した」(意訳)というのです。

『浚明院殿御実紀』は、家康から家治まで、歴代将軍の治績を編年体で記した『御実紀』(徳川実紀)のうち、家治の部の称。『御実紀』は35年を費やして天保14年(1843)に完成し、「附録」には各将軍の逸事や言行などが紹介されています。

当館は、紅葉山文庫旧蔵の献上本『御実紀』全485冊を所蔵していますが、献上本は『浚明院御実紀』の「附録」を欠いています。展示資料は、書籍館旧蔵の『御実紀』全241冊の一冊。

(請求番号:149-0001)

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