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9. 大蔵一覧集(駿河版)だいぞういちらんしゅう

将軍職を秀忠に譲り大御所として駿府城に居を移してからも、家康の出版事業は継続されました。

慶長20年(1615)3月、臨済宗の僧で側近の以心崇伝(いしんすうでん 金地院崇伝とも。1569-1633)と儒者の林羅山(1583-1657)に出版を命じ、同年6月に出来上がった(部数125)のが、展示資料の駿河版『大蔵一覧集』です。

『大蔵一覧集』は、大蔵経から抜粋した文章を分類し、検索しやすいように編集した書。陳実の編。南宋の紹興27年(1157)の序があります。

駿河版『大蔵一覧集』の出版のため約10万個の銅活字が用意され、本書はわが国最初の銅活字を用いた出版物となりました。家康は、大坂落城後、6月晦日に刷り上がった本を手に取り、諸寺に寄進するよう命じました。全11冊。林羅山旧蔵。

(請求番号:311-0008)

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