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10. 群書治要(駿河版)ぐんしょちよう

『群書治要』は、唐の太宗が魏徴らに命じて編纂させた政治の参考書。『論語』『老子』『史記』『漢書』ほか60以上の文献から治世の参考となる語を抜粋したもので、貞観5年(631)の成立。中国では早く失われ、のちにわが国から中国へ逆輸出されました。

展示資料は、元和2年(1616)刊行の駿河版『群書治要』。同年正月(1月)に本書の出版を命じられた崇伝と羅山は、京都から職人や校合担当の僧侶を呼び寄せ、不足の銅活字を鋳造させるなど準備を整え、駿府城三の丸で印刷作業に取り掛かりました。その結果、5月下旬に版は成りますが、家康は4月に他界(享年75歳)、完成した本書を手にすることは出来ませんでした。

駿河版で使用された銅活字は、その後、紀伊徳川家に移され、火災等で多くが失われましたが、残りは現在凸版印刷株式会社が所有し、国の重要文化財に指定されています。全47冊。昌平坂学問所旧蔵。

(請求番号:297-0021)

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