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31. 普救類方ふきゅうるいほう

医学と薬学に造詣が深かった吉宗は、和漢の医書を収集し研究するだけでなく、医薬に恵まれない庶民のために医書を出版し、医療知識の普及をはかりました。吉宗の命で官刻されたのは、『訂正東医宝鑑』(ていせいとういほうかん)『増広太平恵民和剤局方』(展示資料14)そして『普救類方』の3点です。

展示資料の『普救類方』は、官医(幕府の医師)の林良適(はやしりょうてき)と丹羽正伯(にわしょうはく)に命じ、紅葉山文庫所蔵の医書の中から、辺地に住む庶民にも入手可能な薬や簡単な治療法を選び、それらを平易な和文で紹介した書。わかりやすいように薬草の図も添えられています。享保14年(1729)刊。全12冊。

編者のうち、丹羽正伯は本草家(薬学の専門家)として名高く、林良適は、享保7年(1722)に貧民のために設けられた療養所(小石川養生所)で治療に当たった医師の一人です。

(請求番号:195-0034)

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