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21. 日新館童子訓にっしんかんどうじくん

日新館は、陸奥国会津藩(23万石)の藩校。文武両道の教場として享和3年(1803)に完成し、漢学と諸武芸のほか、和学・神道・算法・天文学・医学など幅広い教科を設けて藩の子弟を教育しました。

『日新館童子訓』は、会津藩主松平容頌(まつだいらかたのぶ 1744―1805)が児童のために編集した修身の教科書。『論語』ほか中国の古典から金言を引用し、あわせて日本の善行者の例を挙げて、わかりやすい文章で紹介しています。享和3年刊(藩版)。幕臣の屋代弘賢(やしろひろかた)が校正を担当し、陸奥国白河藩主松平定信が序文を執筆しています。

寛延3年(1750)に7歳で藩主となった容頌は、叔父容章(かたあきら)の後見を得て成人。寛政期(1789―1801)の藩政改革で、荒廃した農村の復興や産業の振興に努め、養蚕・漆器・酒造業等の育成をはかりました。文化2年(1805)没。享年62歳。

展示資料は、昌平坂学問所旧蔵。全2冊。

(請求番号:190-0198)

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