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15. 藩鑑はんかがみ

徳川氏の創業当初から8代将軍吉宗の時代まで、諸大名のすぐれた言行(「嘉言善行」)を採録した書。収録された大名は約500名。尾張・紀伊・水戸の徳川三家、越前家(家康の子秀康の子孫)、松平諸家の順で始まり、以下検索の便を考慮して伊呂波順で配列されています。

林復斎(林述斎の四男で幕府の儒官)監修。嘉永元年(1848)に幕府の命で編纂が始められ、その実務は、諏訪頼永以下10名によって昌平坂学問所内の沿革調所で行われました。嘉永6年に全520巻(280冊)が完成。安政5年(1858)に献上本が紅葉山文庫に収められました。

献上本は、しかし明治6年(1873)の皇居の火災で焼失。当館は、初稿本(269冊)、二稿本(100冊)、浄書本(280冊のうち278冊現存)を所蔵しています。

展示資料は浄書本で、昌平坂学問所旧蔵。1冊目の表紙に「徳川家達献本」の張り紙があり、昌平坂学問所から徳川家達(徳川宗家の相続者で、のちに貴族院議長)の手を経て、明治政府に献本された経緯がうかがえます。

(請求番号:159-0001)

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