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18. 温知政要おんちせいよう

尾張国名古屋藩(61万9,500石)の藩主徳川宗春(とくがわむねはる 1696―1764)が、享保16年(1731)、藩主として初めて国入りする際にまとめた施政方針と自戒を述べた書。倹約至上主義や規制強化などの性急な改革を批判し、「仁」「慈」「忍」の精神を軸に政治を行う決意が表明されています。

宗春は、元禄9年(1696)に名古屋藩3代藩主徳川綱誠の第二十子として誕生。享保15年(1730)、兄継友の死を受けて、35歳で藩主となりました。

宗春は遊女町や芝居興行を許可するなど積極的な景気振興策を採用しましたが、このような施政と彼の華美で奇抜な振舞いが8代将軍吉宗や藩の重役たちの反感を買い、元文4年(1739)正月に幕府から蟄居(ちっきょ)謹慎を命じられます。44歳で藩主の座を追われた宗春は、25年間の謹慎生活の末、明和元年(1764)10月に69歳で没しました。

展示資料は、『名君言行録』(全20冊)の第3冊目に収録されている写本。昌平坂学問所旧蔵。

(請求番号:158-0514)

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