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9. 信綱言行録のぶつなげんこうろく

3代家光と4代家綱に仕え、老中として、島原の乱・慶安事件(由比正雪の乱)・明暦の大火などの危機に対処した松平信綱(まつだいらのぶつな 1596―1662)の言行録。

9歳で家光に近侍した信綱は、32歳で大名に列し、寛永10年(1633)、38歳で老中となり、幕府の中枢として、さまざまな課題に対処しました。大名としては、武蔵国忍藩主を経て、寛永16年(1639)に同国川越藩主(6万石。のちに7万5,000石に加増)に。川越藩主時代には、野火止(のびどめ)用水を開削するなど領内の振興に努めました。寛文2年(1662)没。享年67歳。

あまりに頭脳明晰なことから、ライバルの酒井忠勝から「あれは人間と申す者にては之なく候」(『仰景録』)と評され、「知恵伊豆」とも称された(信綱が伊豆守であったため)信綱の逸事はすくなくありません。緻密な計算と細心の注意そして咄嗟(とっさ)の知恵。頓知話のようなものを含めて、『信綱言行録』には“知恵伊豆の知恵”が満載です。

展示資料は、内務省旧蔵。全1冊。

(請求番号:159-0135)

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