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10. 大君言行録たいくんげんこうろく

徳川家康の十男で紀伊国和歌山藩主の徳川頼宣(とくがわよりのぶ 1602―71 院号は南竜院)の言行を、近臣の某(真如隠士)が回顧した書。別名『南竜君遺事』『紀君言行録』ほか。「壬戌春正月十日」の序があり、天和2年(1682)の成立と推定されます。

元和5年(1619)に和歌山藩主(55万5,000石)となった頼宣は、城郭と城下町を拡充し家臣団の職制や法を整備するなど、藩政の基盤を確立しました。その一方で、明王朝の復興を図る鄭芝竜への援軍派兵を主張し、慶安事件の際に幕府から嫌疑をかけられるなど、幕府の意向と齟齬(そご)する言行があったことでも知られています。頼宣の豪放な性格や眼力の鋭さは、本書に記された逸事からもうかがえます。

展示資料は、遠江国浜松藩主の井上正春が弘化3年(1846)に創設した藩校克明館の旧蔵。全2冊。

(請求番号:159-0075)

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