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39.安政雑記あんせいざっき

学問所の講義と試験制度は、幕臣子弟の学習意欲を高め、彼らの学力を判定する方法として一定の役割を果たしましたが、さすがに幕末になると、その旧態依然とした内容に疑問が抱かれるようになりました。より実用的で時勢の変化に即した教育機関を目指して、安政年間以降、学問所の改革が図られました。

江戸で剣術の師範をしていた藤川整斎(ふじかわせいさい)の雑録『安政雑記』に、安政3年(1856)に出題された「時務策(じむさく)」(当面する政治課題に答える問題)が書きとめられています。それは強大な兵力を背景に開港(通商)を迫る西洋諸国にどう対処すべきか、という問題。漠然とした課題ではなく、まさに幕府(そして日本)が直面している最大の課題に対する回答が求められています。『安政雑記』は全16冊。

安政雑記

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