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明治新撰泉譜(めいじしんせんせんぷ)

[請求番号 182-0116]

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成島柳北(なるしまりゅうほく)(1837-84)

大名や旗本の中には古銭(古い時代の通貨)を趣味として蒐集、研究する「古泉家」(銭と泉は音が通じ、また共に流通することから古銭を古泉と称した)がすくなくありませんでした。代表的な大名は、『古今泉貨鑑』などを著した丹波国福知山藩主朽木昌綱(1750-1802)。旗本では、ほかならぬ成島柳北でした。柳北の古銭や珍しい貨幣に対する情熱は、維新後も冷めることなく、明治5年(1872)から翌6年にかけて、東本願寺法主現如に随行して欧米を旅行したときも、パリの骨董屋で古金貨を購入しているほどです(『航西日乗』)。

展示資料の『明治新撰泉譜』は、柳北ほか古泉家のコレクションから逸品を選んで、皇国(日本)・支那(中国)・安南(ベトナム)・朝鮮など国別に配列した古銭図鑑。どの品が誰の所蔵かも明記され、当時の主なコレクターもわかります。

第1集から第3集まで全3冊。第1集・第2集は成島柳北編で、それぞれ明治15年(1882)と同18年の刊。第3集は柳北の遺稿を、やはり著名な古泉家だった守田宝丹(池之端の薬屋「守田宝丹」の主人)が編集発行したもので、明治22年(1889)刊。


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