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当番のやりくり(多聞櫓文書)

[請求番号 多027426]

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何らかの理由で当番日に出勤できない場合は、職場の同僚に当番日を代わってもらうことが慣例化していました。展示資料の「長谷川五左衛門宛大久保鍬太郎書状」からも、その様子がうかがえます。長谷川と大久保は、共に幕府の日記ほかさまざまな文書を作成する表右筆を務める幕臣。大久保は同僚の長谷川にあてた手紙の中で、「先頃はたびたび当番日に代わりに出勤してくれて、ありがとう。(3日後の)11月10日は貴兄の当番日ですが、私がお返しに出勤するので、そのつもりでいてください。貴兄の都合が悪ければ、13日に変更します」と述べています。「御返番」は当番の“借り”を返すこと。表右筆に限らず、幕府の職場では、このような当番の遣り繰りが広く行われていました。


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