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老衰御褒美(老衰御褒美之留)((ろうすいごほうびのとめ))

[請求番号 220-0149]

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幕臣は将軍に死ぬまで御奉公が原則ですが、病気や加齢による身体と気力の衰えは避けられず、70歳をこえると、「老衰御褒美」を与えられ、役職を退くことができました。といっても誰もが褒美を貰えたわけではなく、遠隔地勤務などを病気を理由に断った者や、最近5年間に重い謹慎処分を受けた者、あるいは現在の役職に就いて10年未満の者も、対象外とされました。その一方で、対象外の者でも、80歳以上の高齢者には特例で褒美が下されたケースもあります。

展示資料の『老衰御褒美之留』は、寛保4年(1744)から文化5年(1808)までの「老衰御褒美」の出願例を記録したもの。一例を挙げれば、寛政2年(1790)4月に褒美を下された河合武左衛門(御附人・田安賄頭台所頭兼)は、この年90歳。極老に至るまで70年以上勤務したことが評価され、定例の額の倍の「銀十枚」を下賜されています。多聞櫓旧蔵。全6冊。


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