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近藤重蔵(こんどうじゅうぞう)(1771-1829)
『金銀図録』は、わが国古来の金銀貨幣の図と解説を載せた金銀貨幣図説。豊臣氏や徳川幕府が鋳造した金銀貨幣のほか、甲斐武田氏が鋳造した金貨、慶長以前に日本各地で造られたもの、さらに古い時代のものなど、計550品を収録し、さらに「附言」として和漢の貨幣沿革史が添えられています。
本書作成のために重蔵が膨大な記録や実物を調査したばかりでなく、精巧な図が描けるようにさまざまな工夫を凝らしたことが凡例に記されています。文化7年(1810)刊。展示資料は昌平坂学問所への献上本で、巻末に重蔵の自筆の跋文(献書跋)が添えられています。昌平坂学問所旧蔵。全7冊。
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