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13.大蔵省の資料保存と財政史編纂(1) ―震災焼残文書

「震災焼残文書」という、特徴的な名称の資料が財務省より移管されています。大正12年(1923)の関東大震災による焼失を免れた資料群で、大蔵省が昭和40年代に「焼残文書」と一括して整理したものです。簿冊の一部には焦げたような跡が見られ、災害をくぐり抜けた様子を物語っています。

関東大震災によって発生した火災のため、多くの省庁は公文書を失いました。大蔵省の場合も例外ではなく、震災後の写真からその惨状がうかがえます。文書保存の必要性を再認した大蔵省は、コンクリート製「不燃書庫」の建造と、各方面からの資料収集による焼失記録の復旧に努めました。

大蔵省では、明治30年代に『明治財政史』の編纂を終えていましたが、震災後にはこれに続く『明治大正財政史』の編纂に着手することになり、全20巻が昭和15年(1940)に完成しました。

震災焼残文書
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