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『業要集』は別名『札差業要集』(ふださしぎょうようしゅう)。札差の業務に関する記録や沿革等を3巻にまとめたもので、文政元年(1818)、自身も札差業を営む扇谷定継(おうぎや・さだつぐ)によって編纂されました。
上巻には札差の株仲間が認可された享保9年(1724)から棄捐令(きえんれい)が出された寛政元年(1789)までの町奉行関係資料。中巻には、蔵米取の幕臣から礼金を取って暴力的に札差に融資を要求する「蔵宿師(くらやどし)」の事例等。下巻には札差の名簿などが収録されています。扇谷定継は先に札差組合史とも言うべき『札差事略』(ふださしじりゃく)を編纂しており、本書はその要点を抜き出すと共に新たに解説を加え、札差業の要点を集成したという意味で『業要集』と命名されました。
展示資料は、全3冊。
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