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[請求番号 141-0077 141-0080]

泰平年表・続泰平年表(たいへいねんぴょう)

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『泰平年表』は、『殿居嚢』『青標紙』と同じく、大野広城が忍屋隠士の名で著した書。初代将軍徳川家康が誕生した天文11年(1542)から11代将軍家斉(いえなり)が将軍職を退いた天保8年(1837)まで、幕府の歴史を中心に各種事件の記事や奇聞を載せた年代記で、前2著同様、幕臣の必携書として300部限定、市販禁止(「頒限三百部 禁市鬻」)と断って出版されました。天保12年(1841)序。

展示資料は、同書が天保12年に絶版処分を受けたのち作成された写本で、昌平坂学問所旧蔵。他に「掛川杉田氏図書記」「春喜多」(読みは「すぎた」)の蔵書印があり、昌平坂学問所が所有する前は杉田某の蔵書であったことがわかります。全2冊。

『続泰平年表』は、大野広城の遺志を継いだ竹舎主人が著した続編を四屏堂が増補したもの(未刊)。天保9年(1838)から嘉永5年(1852)までの年代記で、寛政5年(1793)から天保8年についても一部増補されています。嘉永5年序。嘉永6年以降についても、『続々泰平年表』などが相次いで作成され、写本として流通しました。四屏堂については未詳。竹舎主人は『明良帯録』(→展示資料1)の著者山形豊寛の子、稲葉新六の号であると言われています(『醇堂叢稿』)。

展示資料は、内務省旧蔵。全6冊。


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