『仕宦録』は、寛永8年(1631)から享和2年(1802)までの幕府の公的記録から、将軍家の祝儀と法事、進物と下賜、珍事(地震や火災等の災害やゥ事件)、御咎(罪を犯した旗本御家に対する処罰)等の記事を抄録したもの。なかでも「御咎之部」が3分の1以上を占め、記事は簡潔ながら、旗本御家人の罪と罰≠フ実態をかいま見ることができます。贈収賄、刃傷事件、不義密通など、罪名はさまざまです。
展示資料は、長崎奉行や勘定奉行を務め、『清俗紀聞』等を著した 中川忠英(なかがわ・ただてる 1753-1830)の旧蔵書。全29冊。