14. 浅間山之記

[請求番号 174-0225]

天明3年(1783)の浅間噴火による降灰の様子などを書きとめた日記。筆者は定かでありませんが、序文に「野之高崎女子藤屋某氏所撰」と見え、上野国高崎(現在の群馬県高崎市)の商家の女性と推測されます。6月の末に小雨が止んだあと霧のような灰が降ってきて、やがて草木の葉に霜を置いたように積もったこと。7月6日の朝は庭も垣根も灰で白く染まり、浅間山から燃え上がる炎がまるで「柳桜の散かゝることく」眺められたこと。そして9日に前橋から逃げ帰ってきた者から聞いた、利根川を流されていく人々の惨状など。未曾有の大噴火におびえる筆者の心情がこまやかな文章で綴られています。天明3年序。全1冊。

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