ここから本文

 7.日本三代実録にほんさんだいじつろく

文徳天皇に続く清和・陽成・光孝3代の歴史を編年体で記した勅撰国史。全50巻。略して『三代実録』とも。天安2年(858)8月から仁和3年(887)8月までのことが記されています。光孝天皇を継いだ宇多天皇の命で編纂が始まり、醍醐天皇の延喜元年(901)8月に完成しました。撰者は源能有(みなもとのよしあり)・藤原時平(ふじわらのときひら)ほか。菅原道真(すがわらのみちざね)も編纂に加わりましたが、本書が完成した年の正月に、藤原時平らの謀略で太宰権帥(だざいのごんのそち)に左遷されました。

29年余の歴史を50巻にまとめた本書の記事は、六国史の中でも最も詳しく、また干支だけでなく日子(ひにち)も併記するなど、史書としてより整った体裁を備えています。祥瑞(喜ばしい前兆)・災異(地震・火災等)をもらさず記載し、詔勅や上奏の文書を詳しく掲載しているのも、本書の特色とされています。

展示資料は、慶長写本の一つで、紅葉山文庫旧蔵。全20冊。

(請求番号:特049-0017)

写真をクリックすると拡大画像が表示されます

※写真をクリックすると拡大画像が表示されます

本文ここまで



ここからメニュー

古事記と六国史
幕府の歴史編纂
物語風の歴史
平家物語
太平記と太平記読
武力の世界
戦国の信仰
戦国の女性
歴史と物語
語られる戦国時代
「正史」と「四大奇書」
仁正寺藩主・市橋長昭と湯島聖堂献納本

メニューここまで


ページ上部へ


ページここまで