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49.藩翰譜はんかんふ

6代将軍家宣を補佐した新井白石の『藩翰譜』(元禄15年(1702)成立)から、該当箇所を見てみましょう。その記述によると、「秀吉が薨去してしまい、我が国の軍勢を無事に帰国させることは難しいだろうと皆々が思っていた時、義弘の軍令によって無事に帰国した。徳川殿は豊臣家の奉行と議論されて、その賞として所領を加増された(中略)」と記されており、家康の主導で五奉行(大老)より加増があったと記されています。『寛永諸家系図伝』を念頭に置いた記述といえるでしょうが、家康が主導したことがより強調される書き方になっています。

展示資料は、江戸中期の歴史書で新井白石の著。巻8上(10冊目)。全12巻17冊。江戸幕府成立時からの諸大名の由来と事績を集録したもの。紅葉山文庫旧蔵。

(請求番号:特032-0002)

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