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19.曾我物語そがものがたり

曾我十郎・五郎の兄弟が、建久4年(1193)5月、源頼朝が催した富士の裾野の巻狩りで、父の仇である工藤祐経(くどうすけつね)を討った事件に取材した物語。全10巻または12巻。現存する諸本は、真名本(漢字表記)と仮名本に大別され、古態をとどめる真名本は、14世紀後半から15世紀前半の成立とされています。

『曾我物語』は、工藤祐経を討ったのち非業の最期を遂げた兄弟の怨霊を鎮めるために語り出され、巫女らの語り物として、その原型が形作られたと推測されています。曾我兄弟にまつわる物語の数々は、幸若舞の演目になったほか、江戸時代以降も、歌舞伎や文学の世界でさまざまな「曾我物」が生まれました。

展示資料は、貞享4年(1687)刊。全7冊。紅葉山文庫旧蔵。

(請求番号:特067-0002)

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