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『公孫竜子』(「こうそんりょうし」とも読みます)は、紀元前3世紀の思想家・公孫竜(生没年未詳)の思想を述べた書物です。公孫竜は、「白はく馬ば非ひ馬ば論ろん」(白馬は白と馬の二つの概念であり、馬は一つの概念であるから、白馬と馬とは同一のものではない)などの詭弁きべんを用いた人物です。
掲載資料は、木村蒹葭堂手校手跋しゅこうしゅばつ本といわれるもので、木村蒹葭堂自身が朱筆を用いて本文の校正を行い、冊尾に直筆の跋文を記したものです。天明2年(1782)に筆写されたもので、全1冊です。
『公孫竜子』の蔵書印です。
天明2年(1782)に『公孫竜子』を入手した蒹葭堂は、職人に命じてその書物を写させました。その後、蒹葭堂自身が朱筆を取り、句点を施した上で書写の誤りを訂正し、この跋文を記して、その書架に収めました。跋文には、このような経緯が、丁寧な文字で書かれています。なお、写本のもとになった資料は伝わっていません。
関連リンク(国立公文書館デジタルアーカイブが開きます。)
別060-0007
『大雅集』は、元の時代末期の詩、約2,000首を集めた詩集です。
掲載資料は、中国で刊行された『大雅集』を、南北朝時代の日本で刊行したものです。太田道灌の旧蔵書で、木村蒹葭堂の手を経て、当館に受け継がれました。全1冊です。
『大雅集』の蔵書印です。
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