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48. 氷砂糖の発明(鈴木藤三郎)

展示資料は、精糖機ほか様々な食品関連機械を発明した鈴木藤三郎が明治41年に緑綬褒章を受章した際の文書です。

明治16年、静岡県で菓子商を営んでいた鈴木は、氷砂糖の製法を発明しました。氷砂糖は、良質の砂糖を溶かして結晶化させたものです。氷砂糖の製造が成功すると、鈴木は、明治23年に東京の砂村新田(現・江東区北砂)で精製糖(白砂糖)の製造を始めました。明治26年には精糖機械を発明し、28年からは日本精製糖(現・大日本明治精糖株式会社)を創立して本格的な精糖事業を展開しました。また、明治33年には、鈴木は台湾精糖株式会社の社長に就任しました。これは、日清戦争後、政府が台湾産のサトウキビを用いた精糖事業を計画したことに伴い、精糖技術に精通していた鈴木を社長に抜擢したためでした。

鈴木が先鞭をつけた日本の精糖事業は順調に成長し、明治末から大正期にかけて砂糖は年間340,000トン程の生産量をあげるようになりました。これにともない、明治初年には貴重品だった砂糖も、明治30年代には一般調味料として家庭に普及するようになりました。

勲四等鈴木藤三郎ヘ緑綬褒章下賜ノ件
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