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42. 蚊取り線香の発明(上山英一郎)

展示資料は、昭和18年「蚊取り線香」の発明者上山英一郎が勲六等に叙せられた際の文書です。

上山は、明治19年米国の植物会社社長H・E・アモアから除虫菊の種子を入手し、栽培したことをきっかけに除虫菊の普及に努めるようになりましたが、審査の参考として添付された文書には、除虫菊栽培における上山の活動が記されています。除虫菊は上山の活動により和歌山、愛媛などの瀬戸内地方や北海道で生産され、主要な輸出品の一つに成長しました。

上山は、除虫菊普及の旅の途中で、線香を販売していた商人の話から除虫菊粉を線香に混ぜる構想を思いつき、明治23年、除虫菊粉に蜜柑の皮の乾燥粉と糊粉を混ぜたものを線香のように棒状にした「蚊取り線香」を発明しました。さらに明治28年「渦巻き型蚊取り線香」を発明し、販売数を伸ばしました。上山の興した会社は、現在は「金鳥」でお馴染みの大日本除虫菊株式会社となっています。

故上山英一郎叙勲の件
上山英一郎ヘ藍綬褒章下賜ノ件
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関連資料

金鳥蚊取線香及除虫粉の標紙上並に広告に御買上に関する件(大日本除虫粉株式会社)

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