企画展

平成30年度 第3回企画展 「つながる日本、つながる世界―明治の情報通信―」

平成30年度 第3回企画展 「つながる日本、つながる世界―明治の情報通信―」


【展示会】 【関連イベント】ギャラリー・トーク

概要

 遠く離れただれかに情報を伝えたい。そんな時みなさんはどうしますか? 今では電話や電子メール、SNSなどで手軽に素早くつながることができます。しかし、郵便や電信、電話など現在に通じる情報通信の制度や技術が導入された明治初期には、試行錯誤が重ねられ、相当な努力が払われたことは想像に難くありません。
 本展では、郵便、電信、電話、無線通信の制度やこれらと関わりの深い人物の資料を展示し、明治期に進められた情報通信の近代化を描きます。また明治期の情報通信網が、日本と海外の諸国をつないでいく過程もご紹介します。

主な展示資料


郵便切手の発行

郵便切手の発行
 明治4年(1871)から明治15年までに発行された切手、はがき、封筒の見本を貼り付けた資料です。画像は明治4年と明治5年に発行された切手を添付した箇所。  これらは日本で最初の切手になります。額面の両側に龍をあしらったことから、「龍文(りゅうもん)切手」と呼ばれています。




逓信省の設置

逓信省の設置
 明治18年(1885)12月22日、内閣制度の創設に伴い、逓信省(ていしんしょう)が新設されました。  逓信省は、農商務省から郵便・管船を、工部省から電信・灯台を引継ぎ、通信運輸行政を一手に担う中央行政機関として誕生しました。画像は『公文類聚(こうぶんるいしゅう)』に収録された太政官達第70号です。




外波内蔵吉の叙勲

外波内蔵吉の叙勲
 無線通信の有用性に着目した海軍は、明治33年(1900)、無線研究の必要性を訴えていた海軍中佐の外波内蔵吉(となみくらきち)を中心とした無線電信調査委員会を組織し、 無線電信機の開発を目指しました。外波らは苦心の末に、明治36年に無線電信機を完成させます。この無線電信機は、翌年に始まる日露戦争で利用されました。