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開催中の展示会

令和6年度 第2回企画展 「龍―日常にとけこむ神秘―」

龍-日常にとけこむ神秘-

【展示会】

概要

 令和6年(2024)の干支は辰です。「動物」としては龍が充てられています。龍は、想像上の存在であるにもかかわらず、日本文化に深く浸透し、多くの人が、その姿をイメージできる不思議な「生き物」です。本展では、辞典類での龍の解説や、物語や逸話に登場する龍、龍にあやかり名付けられたものなどを、当館所蔵資料からご紹介します。


主な展示資料


説文解字

説文解字(せつもんかいじ)
 後漢の学者許慎(きょしん)著による、中国の現存する最古の漢字字書です。画像は、「龍」の説明箇所。それによると、「龍」は鱗(うろこ)のある動物の「長」であり、春分に天に登り秋分に淵に潜むなどと記されています。
 展示資料は文政9年(1826)に印刷・刊行されたもので、昌平坂学問所旧蔵書です。




源平盛衰記

源平盛衰記(げんぺいじょうすいき)
 「治承・寿永の内乱(いわゆる源平合戦)」を中心に、説話を織り交ぜながら平家滅亡に至る歴史を紡いだ軍記物語。 壇ノ浦の戦いで海に沈んだ宝剣をめぐる段では、宝剣がヤマタノオロチの体から取り出されたものであることが語られます。文では「大蛇(をろち)」の字を充てられたヤマタノオロチですが、挿絵では龍によく似た姿をしています。ここでは、「蛇」と「龍」が同一視されていた様が伺えます。 展示資料は延宝8年(1680)に刊行されたもので、昌平坂学問所旧蔵書です。


阿蘭陀本草和解

阿蘭陀本草和解(おらんだほんぞうわげ) 【重要文化財】
 8代将軍徳川吉宗の命を受けた、幕府医官で本草家である野呂元丈(のろ・げんじょう)が、ヨンストン著述の『動物図説』及びドドネウスによる植物百科事典『草木誌』のオランダ語版を、寛保元年(1741)3月から寛延3年(1750)3月までの10年の年月を費やして抄訳したもの。
 自然のなかに薬効を求めた生薬(しょうやく)には「龍」を冠する名を付けられたものもあります。画像は、龍脳樹(りゅうのうじゅ)という木の樹脂の結晶である「龍脳(りゅうのう)」について説明した箇所です。「専ラ目薬ノ用ニ入」と、専ら目薬(目の薬)として用いられたとあります。
 展示資料は紅葉山文庫旧蔵書で、平成11年(1999)に重要文化財に指定されました。



【関連イベント】展示解説会 【原本特別展示】「大日本帝国憲法」原本特別展示

開催予定の展示会

令和6年度 第3回企画展 「「普選」と「婦選」―選挙権の拡大とその歴史―」

選挙権の拡大とその歴史ポスター-

【展示会】

概要

 令和7年(2025)は、大正14年(1925)に満25歳以上の男子に選挙権が与えられた改正衆議院議員選挙法(普通選挙法)が公布されてから100年、昭和20年(1945)の同法改正で婦人参政権(女性参政権)が認められてから80年となる年です。本展では、近代日本において選挙権がどのように拡大していったのか、その歴史を当館所蔵資料を中心に辿(たど)ります。


主な展示資料


説文解字

男子普通選挙が実現する
 大正14年5月に衆議院議員選挙法改正法律が公布されます。第5条で「帝国臣民タル男子ニシテ年齢二十五年以上ノ者ハ選挙権ヲ有ス」として、納税に関する規定が削除され、男子普通選挙が実現しました。画像は同法の御署名原本です。大正天皇の御名と摂政宮(せっしょうのみや、後の昭和天皇)の御署名や国務大臣の副署、選挙権について定めた条文が確認できます。




女性の政治参加に関する請願が提出される

女性の政治参加に関する請願が提出される
 大正10 年(1921)、平塚明(はる、らいてう)らは、女子の政治結社への加入と政談集会への参加を禁じた治安警察法第5条の改正を求める請願を衆議院に提出しました。画像は、これを採納しない旨を閣議決定した際の文書です。
 この文書では、女子の政治結社への加入は認められないが、政談集会への参加解禁は異議なしとしており、現在その改正に向けて慎重に審議中のため、今回は請願を採納しないと記されています。その後、大正11 年に治安警察法が改正され、女子の政談集会への参加が認められました。


女性参政権が認められる

女性参政権が認められる
 昭和20年12月、衆議院議員選挙法が改正され、女性にも男性と同じ条件で参政権が認められました。画像は改正法公布時の閣議書で、選挙権、被選挙権に関する条文から「男子」が削除されるとともに、選挙権は20歳以上、被選挙権は25歳以上と、それぞれ引き下げられました。

過去の展示会

「特別展」 「企画展」 「館外展示及び他機関と連携した取組」


特別展

企画展

館外展示及び他機関と連携した取組