企画展

国立公文書館開館50周年・公文書管理法施行10周年記念 連続企画展(3)「近現代の文書管理の歴史−記録を守る、未来に活かす。−」

近現代の文書管理の歴史−記録を守る、未来に活かすポスター
●簡易図録(PDF:約2.9MB)
●資料一覧(PDF:約211KB)


【展示会】

概要

 令和3年(2021)は国立公文書館開館50周年、公文書管理法施行10周年という節目の年です。これを記念して、令和3年度第3回企画展では、古代から近世を対象にした第1回企画展に続き、近現代の文書管理の歴史について、ご紹介します。
 明治維新後、新政府は文書の整理、保存に着手しました。法律等の公布や公文書の管理に関する制度が整備され、明治40年(1907)には詔書や勅書の書式や様式を定めた公式令(こうしきれい)が制定されます。その後、災害や戦災に見舞われながらも、公文書の管理は続けられました。 昭和30年代以降、公文書の保存、公開について関心が高まり、昭和62年(1987)に公文書館法、平成11年(1999)に国立公文書館法、平成21年には公文書管理法が公布され、現在に至ります。本展では、内閣の文書管理制度の変遷を中心に、当館所蔵資料から描きます。

主な展示資料


皇城炎上記録焼失ニ付御達願伺書謄写可差出旨省府県ヘノ達

皇城炎上記録焼失ニ付御達願伺書謄写可差出旨省府県ヘノ達
 明治6年(1873)5月5日未明、皇居の火災により太政官庁舎が類焼し、公文書・図書等の所蔵資料の大半が焼失します。そこで、政府は被害の状況を把握するとともに、資料の復元を計画しました。 画像は、同6年5月8日、各省の設置以来の御達願伺届等を謄写して提出することを各省・府県等へ命じた太政官正院の達です。この資料が含まれる「公文録」は重要文化財に指定されています。



公式令

公式令
 明治40年(1907)2月、公式令が公布されました。公式令は法律・勅令その他の詔勅などの公布の手続・書式などについて定めた勅令です。 昭和22年(1947)5月3日、日本国憲法の施行の日に廃止されますが、公文の方式等は当面の間、公式令の内容が引き継がれることとなり、現在に至ります。画像は、公式令の公布原本です。



総理府設置法の一部を改正する法律

総理府設置法の一部を改正する法律
 昭和46年(1971)3月、総理府設置法の一部を改正する法律が公布されました。同年7月1日、公文書等の保存、閲覧・展示などへの利用、公文書の調査研究を行うことを目的として国立公文書館が開館しました。画像は、総理府設置法の一部を改正する法律の公布原本です。