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31. 製麺機の発明(真崎照郷)
展示資料は、佐賀県の発明家真崎照郷(1851―1927)が明治40年に藍綬褒章を受章した際の文書と、褒賞の審査参考として添付された発明品の図です。真崎は、明治21年、うどん、そうめんなどの麺類を製造する機械「麺類製造機械」(特許第448号)の特許を取得しました。
明治15年、真崎は、木綿の糸繰機にヒントを得て、綿繰機が綿実を繰り出す時に使用するローラーを応用した製麺機を完成させました。その仕組みは、小麦粉を捏ねたものをロールの間に通過させて紙状に薄く延ばし、さらに、縦に溝を掘ったロールの間を通して細かく糸状に切断するというものでした。その後も真崎は、製麺機のほか製粉機など様々な発明品を考案し、49種類もの特許を得ました。こうした真崎の活躍は「西の豊田佐吉」と評されたといいます。
真崎の製麺機は手動でロールを回すため、動かすのはかなりの重労働でした。したがって製麺機は動力がモーターに変わってから普及しました。真崎の発明をきっかけに麺製造の機械化が進んだことで大量生産が可能となり、様々な麺製品が産み出されました。
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真崎照郷
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