館外展示及び他機関と連携した取組

国立公文書館所蔵資料展 武蔵野のくらし-はこぶ・はかる・のこす-

国立公文書館所蔵資料展 武蔵野のくらし―はこぶ・はかる・のこす―

【展示会】

概要

 国立公文書館は国の機関等から移管を受けた歴史資料として重要な公文書等を保存し、閲覧や展示、デジタルアーカイブなどを通じて利用に供しています。このたび、武蔵野市立武蔵野ふるさと歴史館と共催展示「武蔵野のくらし―はこぶ・はかる・のこす―」を開催いたします。本展では当館が所蔵する歴史的に重要な公文書や武蔵野市に関係の深い資料をパネルでご紹介します。また、武蔵野ふるさと歴史館が所蔵する武蔵野市の歴史に関する資料をあわせて展示し、鉄道と度量衡をテーマに、近代から現代に至る武蔵野のくらしとその変化をたどります。



主な展示資料


甲武鉄道

甲武鉄道会社鉄道線路中新宿立川間ノ運輸ヲ開始ス【国立公文書館所蔵・パネル】
 明治22年(1889)4月、甲武鉄道(現在のJR中央本線の一部)が新宿〜立川間で開業しました。画像は甲武鉄道の開業について記録した文書です。開業当初、新宿から中野、境(現在のJR武蔵境駅)、国分寺を経て立川に至る5駅が設置され、上りと下りで午前と午後に2本ずつ、合計4往復の列車が運行されていました。資料には、当時の運賃や時刻表が記録されています。




蒸気車繁栄往復之図

蒸気車往復繁栄之図【武蔵野ふるさと歴史館所蔵】
 明治22年(1889)に作成された甲武鉄道開通記念の錦絵(本資料は開通50周年の際作成されたもの)です。資料中央やや右寄りには「境停車場」が描かれ、資料右上には境停車場から「小金井桜」への案内が示されています。
 鉄道の存在は、武蔵野市域に「変化」を与え続ける重要な要素となりました。




メートル条約

「メートル」条約加盟【国立公文書館所蔵・パネル】
 1875年、物質の重さや長さの単位を国際的に統一することを目的に、フランスを中心とした17か国の間でメートル条約が締結されました。江戸時代まで、長さや重さの単位に尺や貫を使用していた日本も、明治18年(1885)に同条約に加盟、明治24年の度量衡法の公布により、尺貫法と共にメートル法が重さや長さの単位として導入されました。画像は日本が加入したメートル条約を明治19年に国内に公布した際の閣議書です。