企画展

国立公文書館開館50周年・公文書管理法施行10周年記念 連続企画展(1)「文書管理の歴史を紐解く−古代〜近世の文書の管理・保存・利用−」

令和2年度第2回企画展「グルメが彩るものがたり−美味しい古典文学−」
●簡易図録
●資料一覧


【展示会】

概要

 令和3年(2021)は、当館の開館50周年、公文書管理法施行10周年という節目の年となります。そこで本年第1回目の企画展では、古代から近世にかけて、朝廷や公家、幕府や武士たちが記録・保存・利用してきた、重要文化財を含む当館所蔵の貴重な古書・古文書を展示いたします。 古代の六国史(りっこくし)や律令、中世の貴族たちの日記、江戸幕府の資料蒐集(しゅうしゅう)に関する記録や書物奉行の業務日誌などから、当時の文書管理の一端を御紹介いたします。

主な展示資料


律


 律とは今日でいう刑法に相当するもので、日本の最初の律は、大宝元年(701年)制定の「大宝律」と言われています。画像資料は「大宝律」の字句を養老年間(717〜724)に訂正した「養老律」で、名例(みょうれい)律(刑の名前と総則)と賊盗律が収められています。 金沢文庫旧蔵本の模写本と言われており、慶長19年(1614)に公家の今出川晴季(はるすえ)から徳川家康へ献上されました。紅葉山文庫旧蔵。



園太暦

園太暦(えんたいりゃく)
 南北朝期の公家で、左右大臣、太政大臣を歴任した洞院公賢(とういんきんかた)の日記で、南北朝期の基本資料です。記事には、朝廷儀式の作法や行事等についても詳しく書かれており、後世、儀式を行う際の典拠資料としても活用されました。紅葉山文庫旧蔵。



御書物方留牒

御書物方留牒(ごしょもつかたとめちょう)、御書物方日記
 江戸時代に紅葉山文庫の管理に従事した書物奉行の執務日誌で、全225冊と大部にわたり、宝永3年(1706)から安政4年(1857)までおよそ150年間書き継がれてきました。慶長19年(1614)から享和3年(1803)までの紅葉山文庫の沿革をまとめた「御文庫始末記」や、紅葉山文庫の収蔵資料目録である「重訂御書籍目録」等とともに、平成30年(2018)、「江戸幕府書物方関係資料」として、国の重要文化財に指定されました。
                            ※会期中、保存の観点から展示替えを行います。