主権者の歩む道
55.新日本建設国民運動要領
類03151100(件名1)
日本国憲法の普及活動は、社会党を中心とした片山哲内閣でも進められました。文化、精神、生活上の改善・啓発を主眼とする「新日本建設国民運動」は、文部大臣の森戸辰男が推進したもので、学校、青年団、婦人会などの各種の組合や団体を運動の推進力とし、公民館を拠点として地方の実情に即した新生活の確立を図るというものでした。
資料は、昭和22(1947)年6月20日に閣議決定された新日本建設国民運動要領です。
要領においては、憲法普及会の活発な活動を促し、「政治教育運動」の推進を図る計画もありましたが、同会は昭和22(1947)年12月末に解散となります。憲法普及会の事業は財団法人憲法普及協会が改めて引き継ぐことになりました。
56.憲法普及フィルム使用調
平7文部01526100(件名14)
憲法普及協会は憲法普及会の解散後において、さらに全国的な普及事業を推進するための連絡・協力機関として、金森徳次郎を会長として昭和23(1948)年3月に発足しました。
講演会や展覧会、紙芝居などの事業とあわせて、憲法普及会から引き継いだ啓発のための映画「情炎」、「壮士劇場」、「戦争と平和」、「仲よし子よし」、「新憲法の成立」の巡回映写会も行っていました。これらの映画は憲法普及会当時の昭和22(1947)年10月から同24(1949)年10月までの間に全国各地で延べ1,050回以上も上映が行われ、一部の映画フィルムが擦り切れてしまうほど精力的な巡回が行われました。
資料は、昭和25(1950)年5月までの「情炎」と「壮士劇場」のフィルム使用状況です。
憲法普及協会は、普及事業が一応の成果を収めたことなどから昭和29(1954)年3月に解散しました。