令和6年度に作成した特定歴史公文書等のデジタル画像約210万コマについて、国立公文書館デジタルアーカイブに追加しました。概要は、以下のとおりです。
なお、「複製物作成計画」(令和6年4月)掲載の内閣文庫和書(多聞櫓文書)は令和7年4月以降に公開いたします。
インターネット上の当館デジタルアーカイブから、ご利用いただけます。
388,534コマ追加
・御署名原本
平成6年(1994)の詔書、法律、政令、条約の公布原本です。令和6年度公開分には、音楽文化の振興のための学習環境の整備等に関する法律、みなみまぐろの保存のための条約、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定等が含まれています。
・財政史資料・賠償書類
財務省から移管された第一次世界大戦後の対独賠償に関する文書の一部です。
・財政史資料・議会参考書/p>
財務省から移管された帝国議会の政府答弁用参考資料として作成された想定問答等です。令和6年度公開分には、第77回〜第92回の資料の公開分が含まれています。
・閣議・事務次官等会議資料
内閣官房から移管された閣議・事務次官等会議の資料を開催日順に綴った文書です。令和6年度公開分には、昭和39年の資料の公開分が含まれています。
1.和書 (内務省、農商務省、教部省等旧蔵資料)
584,967コマ追加
・内務省
明治維新後、内務省が収集した歴史書等です。令和6年度公開分には、『日光山御道中絵図』、『菓木栽培法』、『実地新験生糸製方指南』等が含まれています。
・農商務省
明治維新後、農商務省が収集した歴史書等です。令和6年度公開分には、『船津伝次平農談筆記』、『東京府下農事要覧』、『蜻蛉譜』等が含まれています。
・教部省
明治維新後、教部省が収集した歴史書等です。令和6年度公開分には、『開知新編』、『大扶桑国考』、『童蒙入学門』等が含まれています。
2.漢籍 (紅葉山文庫、昌平坂学問所、豊後佐伯藩主毛利高標献上本等旧蔵資料)
1,132,853コマ追加
・紅葉山文庫
紅葉山文庫は、徳川家康(1542〜1616)が慶長7年(1602)、江戸城内の「富士見の亭」に文庫を設けたことに始まります。その後、寛永16年(1639)に文庫が城内の「紅葉山」に移されたことから「紅葉山文庫」といわれています。徳川家康の旧蔵本である「駿河御譲本」や「駿河御文庫本」のほか、八代将軍吉宗が採訪させた各地の古文書、長崎奉行に命じて中国から輸入した漢籍(中国で刊行された書物)、大名家等からの献上本なども収蔵されています。令和6年度公開分には、『芥子園画伝』、『宗門玄鑑図』、『楊升菴先生批点文心雕竜』等が含まれます。
・昌平坂学問所
昌平坂学問所は、寛永7年(1630)林羅山が上野忍岡(しのぶがおか)に書院を開いたのに始まり、元祿4年(1691)湯島の地に移り、寛政9年(1797)幕府の官学となり、「学問所」と改称されました。その蔵書は林家歴代の手沢本(しゅたくぼん、書入れなどがある愛蔵書)を基幹とし、文化年間以後、幕府がここで歴史・地誌の編集を行った際の資料や、昌平坂学問所で出版した、いわゆる官版もほとんど揃っています。令和6年度公開分には、『周易遵述』、『博物異苑』、『唐大家韓昌黎文公文選』等が含まれます。
・豊後佐伯藩主毛利高標献上本
豊後佐伯藩8代藩主毛利高標(1755-1801)の収集した書物の内、高標の没後、文政11年(1828)に孫の高翰から幕府に献上された書物。令和6年度公開分には、『李太白文集』、『呉興芸文補』、『車書楼彙輯各名公四六争奇』等が含まれます。