現在、東京本館の基本展示「日本のあゆみ」では、国指定重要文化財の「公文附属の図」に含まれる資料2点(複製)を展示しております。この度、以下の日程で原本特別展示を行います。展示場所はいずれも東京本館常設展示室です。この機会にぜひ実物をご覧ください。
公文附属の図・勅語類・(一五)国会開設之勅諭 |
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展示期間:令和7年9月20日(土)〜10月3日(金)![]() 明治14年(1881)10月12日に発せられた「国会開設の勅諭」です。この勅諭は、明治初年以来漸進的に立憲政体を樹立するため、元老院や府県会を設置してきたことに言及した上で、 この漸進主義を堅持しつつ、明治23年を期して国会を開設することを謳(うた)っています。 また、国会の組織や権限は、政府の官僚が起草する原案を天皇自ら裁定し公布するとの姿勢が明確に示されています。 |
公文附属の図・五号 新橋横浜間鉄道之図 |
展示期間:令和7年10月4日(土)〜10月17日(金)![]() 明治5年(1872)5月、品川−横浜(現:桜木町)間に鉄道が仮開業しました。新橋−品川間も同年7月に路線敷設が完了し、新橋−横浜間の鉄道が本開業したのは9月(新暦では10月)のことでした。 当時の両駅間は29km、所要時間は53分でした。本資料は、開業前後の時期に作成されたとされる、新橋−横浜間の路線図です。この新橋−横浜間の鉄道開通を記念し、現在、10月14日が「鉄道の日」と定められています。 |
公文録・公文附属の図について | 「公文録」は太政官が受け取った文書を、年別・各省別に編集した資料です。明治元年(1868)から明治18年(1885)までの分が編集され、全4102件に及びます。 「公文附属の図」(全465件)は「公文附属の表」とともに、本来「公文録」に収録されるべき資料と考えられますが、形状が「公文録」と異なるため、別に整理された資料です。 明治前期の様々な施策を今日に伝える極めて重要な資料として、平成10年(1998)に国の重要文化財に指定されました。 |