国立公文書館は、令和7年6月13日(金)、東京都内において、令和7年度全国公文書館長会議を開催しました。
この会議は、公文書管理制度の円滑な運用及び歴史公文書等の適切な保存・利用を図るため、国及び地方公共団体が設置する公文書館等の長の参集を求め、
全国の公文書館等が当面する諸問題についての協議を行うとともに、相互の緊密な連絡を図ることを目的として、平成元年から開催しています。
今年度は、「アーキビスト認証の取組報告」(国立公文書館)、「「昭和100年」関連施策」(内閣官房「昭和100年」関連施策推進室)に関する報告のほか、
「地方自治体における公文書館等の役割―都道府県・市区町村との連携・協力の視点から」のテーマで意見交換を実施し、国及び地方公共団体が設置する公文書館、公文書館設置を検討している地方公共団体等から104機関198名(会場:91名、オンライン:107名)が参加しました。
鎌田薫国立公文書館長による主催者挨拶、坂本眞一内閣府大臣官房公文書管理課長による来賓挨拶の後、泉聡子国立公文書館次長から、「アーキビスト認証の取組報告」と題して、 令和6年度までの認証アーキビストの認証・准認証アーキビストの認定の状況、令和7年度のアーキビスト認証のスケジュール及び認証アーキビストの更新について報告がありました。次に、瀧川聡史内閣官房「昭和100年」関連施策推進室参事官から、「「昭和100年」関連施策」のこれまでの経緯と今後の予定について報告がありました。
鎌田薫国立公文書館長による主催者挨拶
坂本眞一内閣府大臣官房公文書管理課長による来賓挨拶
泉聡子国立公文書館次長による報告
瀧川聡史内閣官房「昭和100年」関連施策推進室参事官による報告
続いて、中島康比古国立公文書館統括公文書専門官から、「地方自治体における公文書館等の役割―都道府県・市区町村との連携・協力の視点から」をテーマとした意見交換の趣旨説明があり、 次に、坂本眞一公文書管理課長から、内閣府が令和6年7月に実施した「地方公共団体における公文書管理の取組調査」について報告がありました。その後、池本美緒鳥取県立公文書館専門員、宅間裕修高知県立公文書館長から、連携・協力の取組について事例報告がそれぞれありました。
中島康比古国立公文書館統括公文書専門官による意見交換の趣旨説明
坂本眞一内閣府大臣官房公文書管理課長による報告
池本美緒専門員(鳥取県立公文書館)による事例報告
宅間裕修館長(高知県立公文書館)による事例報告
後半は、中島統括公文書専門官の進行のもと、池本氏と宅間氏が参加者の質問に答え、意見交換を実施しました。まず、参加機関に対して事前に行った連携・協力・支援に係るアンケート集計結果を当館から報告し、その結果をもとに、都道府県・市区町村との連携・協力・支援に係る課題や改善に向けた方策について意見交換を行いました。意見交換では、1.ルール・体制・人員・予算の問題、2.連携先との連絡・調整の問題、3.連携・協力・支援の在り方・取組内容の整理、4.具体的な取組の方向性という4つの論点につき、活発な議論が行われました。
意見交換の様子
会場全景