国立公文書館は、令和5年6月9日(金)、東京都内において、令和5年度全国公文書館長会議を開催しました。
この会議は、公文書管理制度の円滑な運用及び歴史公文書等の適切な保存・利用を図るため、国及び地方公共団体が設置する公文書館等の長の参集を求め、
全国の公文書館等が当面する諸問題についての協議を行うとともに、相互の緊密な連絡を図ることを目的として、平成元年から開催しています。
今年度は、「アーキビストの育成・輩出、採用・配置」というテーマで開催し、国及び地方公共団体が設置する公文書館、
公文書館設置を検討している地方公共団体等から88機関168名(会場:92名、オンライン:76名)が参加しました。
鎌田薫国立公文書館長による主催者挨拶
坂本眞一内閣府大臣官房公文書管理課長による来賓挨拶
鎌田薫国立公文書館長による主催者挨拶、坂本眞一内閣府大臣官房公文書管理課長による来賓挨拶の後、中島康比古統括公文書専門官から、「アーキビスト認証の拡充―准認証アーキビストの開始に向けて―」と題して、 令和4年度アーキビスト認証の結果、令和5年度のアーキビスト認証のスケジュール及び准認証アーキビストの認定開始に向けた準備状況について報告がありました。
次に、アーキビストの育成・輩出という観点から、加藤諭氏(東北大学学術資源研究公開センター史料館准教授)に高等教育機関の事例報告をいただきました。続いて、アーキビストの採用・配置という観点から、 青山学氏(滋賀県立公文書館長)、佐々木孝雄氏(大仙市アーカイブズ前館長)に地方公文書館の事例報告をそれぞれいただきました。
後半は、中島統括の進行のもと、加藤氏・青山氏・佐々木氏と意見交換を実施しました。まず、参加機関に対して事前に行った専門職人材の採用・配置に係るアンケート集計結果を当館から報告し、その結果をもとにアーキビストの育成・輩出、採用・配置に係る課題や改善に向けた方策について意見交換を行いました。 意見交換では、1.専門職人材の不足、2.関係部門との調整の難しさ・専門職人材採用の枠組みがない点等の専門職人材採用の難しさ、3.専門職人材の育成・キャリアパスという三つの論点につき、活発な議論が行われました。
意見交換の様子
会場全景