国際アーカイブズ週間:2022年の実施状況


各国のアーカイブズ機関の相互連携と発展を目的とする国際非政府機関の国際公文書館会議(International Council on Archives、ICA)は、 設立記念日の6月9日を「国際アーカイブズの日」とし、2019年以降は、この日を挟む1週間を「国際アーカイブズ週間」として、 記録やアーカイブズに対する社会の関心を高めるための機会となるよう、各国のアーカイブズ機関に働きかけを行ってきました。 これを受けて、世界各地で様々なイベントが催され、近年ではSNS等を用いた交流も図られています。
2022(令和4)年は、6月6日〜10日の期間を中心に、「Archives are you.」をテーマとして実施されました。


1. 2022年の国際アーカイブズ週間

期間:6月6日(月)〜10日(金)(6月9日(木)「国際アーカイブズの日」)

テーマ:「Archives are you.」


2.ICA主催の関連プログラム

(1)SNSキャンペーン(4月4日(月)〜)

・ICAの公式twitterアカウントは https://twitter.com/ICArchiv です。

・今年のアーカイブズ週間のテーマである「Archives are you.」についてICAは、「アーキビストであることは何を意味しているのか」「公文書の記録が本当に映し出しているものとは何か」という問いかけであるとしました。

・ICAは、#ArchivesAreYouのハッシュタグをつけて議論することを呼びかけ、世界各地の公文書館が、それぞれの取り組みやイベントについて紹介しました。


(2)オンライン・セミナー(6月6日〜10日)

本年の国際アーカイブズ週間関連イベントは、下記の日程で行われました。実施概要は下記の通りです。


月日曜 内容 実施概要
6月6日(月) トークイベント
「記録、アーカイブズ、そして新技術について語ろう!」
アーカイブズと記録管理への先端技術の適用、特に
@AI(人工知能)によるDeep Learning(深層学習)を用いた記録管理の質的向上
Aブロックチェーンを用いた改ざん耐性の向上及びデジタル・データの長期保存
の2点について、専門家の知見をもとに議論が行われました。
6月7日(火) バーチャルトーク
「新しい専門職:我々は誰であり何をしているのか、
あなた方は私たちに何ができるのか」
ICAの提供している新規専門職プログラムが紹介されました。 経験5年未満のアーキビストが、1年間にわたって指導官(ICAに登録している熟練アーキビスト)の助言を受けながら、各種のトレーニングやICA会合に参加するプログラムで、若手育成の中心に位置づけられています。
6月8日(水) ライブ質疑応答セッション
「ICAの新規専門職プログラムとは?」
新規専門職プログラムについて、コーディネーターと近年の修了者がその利点や意義について議論し、申請を呼びかけました。
6月9日(木) バーチャル・オープンハウス ICA事務局が取り組んでいる3つの能力構築プログラムが紹介されました。
@アフリカ・プログラム:アフリカ諸国におけるアーキビスト及びトレーニング実施者の育成
A新規専門職プログラム:若手アーキビストのためのネットワーキング及び指導官による助言・育成
B各種のオンライン・トレーニングコース:「記録管理の基礎」、「デジタル・アーカイブズの管理」、「ファミリー・ヒストリー作成法」など。

(3)イベントマップ

・世界各地で行われた国際アーカイブズ週間関連イベントは、こちらからご覧いただけます。
 【OpenAgenda】


3.広報用キット

・ICAから、SNS等で使用できるように、国際アーカイブズ週間(International Archives Week: IAW)2022のキーデザインがダウンロード用に提供されました。
 【ロゴデザイン】

・当館で作成した日本版のポスターはこちらです。
 日本版ポスター