身近な食物

成形図説(せいけいずせつ)

請求番号196-0102

曾槃そうはん白尾国柱しらおくにはしら著。文化元年(1804)刊。薩摩藩第8代藩主の島津重豪しまづしげひでが農業振興のため、本草学者の曾槃、国学者の白尾国柱に命じて編纂させた書。当初は百巻を越える大著を予定していましたが、二度の火災で原稿・版木が失われたため、農事部、五穀部、菜部の3部30冊のみが刊行されました。各項目に、和名・漢名・蘭名を記しています。平易な解説と豊富な図により、わかりやすく実用的なものとなっています。全30冊。内務省旧蔵。

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  1. 1. 牛蒡(ゴボウ)・胡蘿蔔(ニンジン)(冊次23)。
  2. 2. 水芹(セリ)・剪刀草(ハナクワイ)・烏芋(クロクワイ)(冊次29)。
  3. 3. 山葵(ワサビ)・岳芥(タケカラシ)・辣米菜(カワダカナ)(冊次29)。

有毒草木図説(ゆうどくそうもくずせつ)

請求番号264-0015

清原重巨きよはらしげたか著。文政10年(1827)刊。有毒植物に関する図説。毒性のある植物122品を選び、写生図と説明文を掲載しており、植物の毒性に関する情報がわかりやすく記されています。著者および写生図の作者はいずれも尾張藩士で、中には尾張名古屋の本草学同好会である嘗百社しょうひゃくしゃのメンバーもいました。全2冊。昌平坂学問所旧蔵。

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  1. 1. 女青じょせい石蒜せきさんについて記した部分(冊次1)。女青(やいとばな)はヘクソカズラのことで、誤って食べると鼻血が出るそうです。石蒜(てんがいばな)はヒガンバナのことで、子どもが誤って食べると、言語が拙くなるため、「したまがり」の名があるそうです。
  2. 2. 水仙すいせん狗舌草くぜつそうについて記した部分(冊次2)。水仙(はるだま)は、根を誤って食べると、激しい下痢を引き起こすと記されています。狗舌草(さわおぐるま)には小毒があり、旋覆花せんふくか(おぐるま)のような黄色い花を咲かせるそうです。