類書と植物

古今要覧稿(ここんようらんこう)

請求番号特065-0001

屋代弘賢やしろひろかた編。文政4年~天保13年(1821~1842)成立。江戸時代の類書(百科事典の一種)。器材、草木、禽獣等に分類し、項目を立て、日本や中国等の文献から関連する記事を抄出し、必要に応じて絵図や解説を加えています。完成したものから順次、幕府へ献上し、計560冊を進献しましたが、天保15年(1844)の江戸城本丸火災の際に焼失しました。資料は、明治期に内務省が購入した弘賢旧蔵本です。屋代弘賢(1758~1841)は江戸中後期の国学者、幕臣(御家人、のち旗本)。能筆家、蔵書家でもあり、考証や故実の学に精通していました。全179冊。内務省旧蔵。

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画像は、1. あか松(冊次66)、2. 冬至梅(冊次79)、3. 江戸桜(冊次70)、4. 雞冠木(カエデ)(冊次85)、5. さらさ(ツバキ)(冊次82)、6. 雪山(サザンカ)(冊次94)です。

元治増補御書籍目録(げんじぞうほごしょじゃくもくろく)

請求番号219-0193

書物奉行しょもつぶぎょう(渥美忠篤・塩野谷景朝・榊原好行・山田安増・石川政勝)編。慶応2年(1866)成立。元治元年(1864)~慶応2年にかけて編纂された紅葉山文庫の最後の書籍目録。約11万3950点の蔵書が収録され、半数以上が漢籍です。資料は明治期に太政官で書写されたもの。全43冊。

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画像は、『元治増補御書籍目録』の附録として作成された蔵書解題「御書籍来歴志」より、「古今要覧稿」について記した部分。「古今要覧稿」は、幕府へ献上され、将軍のお手元本として、江戸城内で保管されていました。しかし、天保15年(1844)に江戸城本丸御殿が炎上した際、ほとんど焼失してしまいました。わずかに4冊が焼け残り、紅葉山文庫へ収められたそうです。