江戸城の障壁画

柳営御白書院虎之間新御殿御休息伺下絵(りゅうえいおしろしょいんとらのましんごてんごきゅうそくうかがいしたえ)

請求番号183-0846

狩野永悳かのうえいとく画。弘化元~2年(1844~1845)成立。天保15年(1844)5月に江戸城本丸御殿が全焼し、弘化2年(1845)2月に再建されます。再建した本丸御殿のふすま長押なげし上に描かれた障壁画の縮図が本資料です。大奥新御殿、虎之間、白書院の障壁画の縮図が残されています。狩野永悳(晴雪斎)(1815~1891)は幕府の御用絵師で、弘化年間の江戸城本丸再建においては、兄の晴川院養信せいせんいんおさのぶらとともに江戸城の障壁画を制作しました。全3軸。内務省旧蔵。

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今回取り上げる資料は、3軸のうちの1軸、大奥新御殿のもので、四季の京都の名所と、そこで暮らす人々、訪れる人々の様子などが描かれています。大奥新御殿は将軍の御台所みだいどころ(正室)の居住空間でした。画像は春と秋の風景です。春は、知恩教院、祇園社、八坂塔、清閑寺、音羽滝などが描かれ、秋は広澤池、千代古道、清凉寺、嵯峨野、野々宮などが描かれています。