日本列島の植物

雑草譜(ざっそうふ)

請求番号197-0140

曲直瀬正貞まなせまささだ著。イネ科の植物の図集。彩色写生図に、名称、産地、形状等を記しています。植物の多くは尾張国(現在の愛知県)産です。序跋等がないため、成立事情は不詳です。曲直瀬正貞(?~1858)は、江戸幕府の医官を務めた曲直瀬養安院まなせようあんいん家の人物で、本草学にも通じていたと考えられます。全2帖。内務省旧蔵。

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画像は、1. バレンシバ・ネズミガヤ、2. スズメノチャヒキ・ナツノチャヒキ、3. イヌビエ・春麦娘(スズメノカタビラか)(いずれも冊次1)です。

諸国草木図(しょこくそうもくず)

請求番号197-0138

小林豊章著。九州地方を中心とした諸国の植物図集。幕臣(御家人)の著者は、寛政9年(1797)に信州、同10年と同12年には長崎へ出張を命じられ、その際に諸国で植物を観察し、写生しました。写生した植物の中には、琉球やオランダから輸入した植物なども含まれています。写生図には、植物の名称、写生日時、場所等が注記されています。全2冊。農商務省旧蔵。

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画像は、1. 赤地利(ツルソバ)(冊次1)、2. 仏手柑(テブシュカン)(冊次2)、3. 馬先蒿(ヤマハッカ)(冊次2)です。いずれも寛政10年(1798)~享和元年(1801)に、肥前国長崎(現在の長崎県)にて、写生されたことが記録されています。

蝦夷草木譜(えぞそうもくふ)

請求番号197-0016

小林豊章著。蝦夷地および樺太の植物に関する図集。著者は寛政4年(1792)に最上徳内もがみとくないの樺太調査に参加しました。その折に、蝦夷地や樺太の草木を写生して本書を作成しました。写生図には、写生日時、場所、現地での名称や利用方法などが注記されています。全1冊。内務省旧蔵。

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画像は、1. イトラプ・アンラコル、2. イラムライケ・カタコハナ、3. パアです。イラムライケ以外は食料にもなったことが記されており、現地の調理法が紹介されているものもあります。