国立公文書館では、例年、夏休み期間中に、児童・生徒を対象とした見学ツアーを開催しています。令和6年度は、7月22日に親子向け、8月5日に中高生向け見学ツアーをそれぞれ開催し、2日間で計105名の方にご参加いただきました。
親子/中高生共通のプログラム内容として、資料の閲覧体験や、普段は入ることができない書庫見学が含まれる、夏の特別ツアー。クイズ形式で行う当館の業務紹介や、修復室の見学も、参加者の皆様に好評です。この他、中高生対象ツアーでは、基本展示「日本のあゆみ」を職員の解説付きでご案内しています。
閲覧体験では、花や鳥などが色鮮やかに描かれた江戸時代の書物(「本草図譜」「華鳥譜」)や、「公害対策基本法」の閣議書など、当館が所蔵する様々な資料を、直接触れながらご覧いただきました。今年度の新たな試みとして、「花押」(かおう:図案化されたサイン)を集めたコーナーを特設しました。近年寄贈された「飯田半兵衛宛徳川家康書状」に記された家康の花押や、宮澤喜一改造内閣時代の各大臣の花押をご覧になった参加者は、中世から現代に続く花押の慣習に驚かれていました。帰宅後、振り返りができるワークシートも配布しました。
ご参加いただいた方からは、「教科書で見た資料がたくさんあって、身近に感じられた。」「修復の様子を見学できて、印象に残る体験学習となった。」「書庫の見学では、温湿度など保存の様子が肌で感じられて良かった。」といった感想が寄せられました。
【閲覧体験】
【書庫見学】
【鎌田館長から参加証授与】