「国際アーカイブズの日」記念講演会報告


 国立公文書館は、平成29年6月9日(金)、東京都内において「国際アーカイブズの日」記念講演会を開催しました。
「国際アーカイブズの日」記念講演会は、平成19年11月に、国際公文書館会議(ICA)(1948年、ユネスコの支援を得て設立)が設立60周年を記念して、設立日の6月9日を「国際アーカイブズの日」と定め、加盟各国に対し記念行事等の開催を呼びかけたことに呼応し、平成20年度から開催しているものです。
 はじめに、井口和起京都府立京都学・歴彩館顧問、福知山公立大学学長より、「今、公文書館に求められているもの〜自治体立文書館の視点から〜」と題して、旧京都府立総合資料館の50年の歩みを振り返るとともに、京都学・歴彩館として新たに歩み出した新施設の持つ可能性と抱負、そして課題等についてご講演いただきました。
 続いて、遠山敦子元文部科学大臣、トヨタ財団理事長より「富士山と日本文化―世界文化遺産としての価値を考える―」と題して、ご自身の富士山との関わりをはじめ、様々な姿を見せる富士山を写真と映像資料をまじえてご講演いただきました。芸術作品としても様々な形で創造される富士山を一つの日本文化ととらえ、世界文化遺産としての価値と魅力を来場者に向けて伝えられました。
 今回の講演会には、国及び地方公共団体が設置する公文書館、アーカイブズ関係機関等や一般の方々など、133名の参加があり、お二人の先生のお話に聞き入りました。
 お二人の講演のあと、波多野澄雄アジア歴史資料センター長より同センターの最近の取組について報告があり、盛況裡に講演会は幕を閉じました。

  • 井口和起京都府立京都学・歴彩館顧問、福知山公立大学学長による講演

    井口和起京都府立京都学・歴彩館顧問、福知山公立大学学長による講演

  • 遠山敦子元文部科学大臣、トヨタ財団理事長による講演

    遠山敦子元文部科学大臣、トヨタ財団理事長による講演