春・秋の特別展

平成21年度春の特別展「旗本御家人−江戸を彩った異才たち−」

平成21年度秋の特別展「旗本御家人−江戸を彩った異才たち−」


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【展示会】


概要

江戸時代、将軍に拝謁できる(お目見え以上)の旗本と、できない(お目見え以下)御家人に大別されていた幕臣たち。どちらも「天下の旗本」「天下の御家人」として高いプライドを持っていましたが、役人としての仕事はさまざま、生き方も人それぞれでした。
天下泰平を謳歌し、安穏な一生を求める風潮の中、旺盛な知識欲と精力的な活動で困難な職務を遂行したばかりでなく、学問・芸術の世界で輝いた異才たちの姿も。幕末の若き幕臣たちの中には、明治以降、各分野で活躍することになる人材もすくなくありません。
幕臣の職務や業績を、国立公文書館が所蔵する多彩な資料で照らし出します。



主な展示


『言贈帳』
将軍の身辺の雑務を務める、奧坊主小道具役の日誌(1847年)。 江戸城で飼育されている鳥や魚の餌の手配も、その仕事のひとつ。



『北夷分界余話』
樺太の地理や住民の生活について間宮林蔵が語った内容を、村上貞助がまとめた書(1811年)。 国の重要文化財。



『風鳥暗呼類』
貝類の研究で知られる旗本、武蔵石寿が描いた風鳥(極楽鳥)と 暗呼(インコ)の彩色図(1830年頃)。



『恩賜例』
元禄から幕末まで、幕府が下賜した「御褒美」の記録。 長谷川平蔵や大奥の女中たちの名も。



「勝安房等ノ動静探索書」(岩倉具視関係文書のうち)
西南戦争当時、勝海舟の動静を調査した警察の報告書(1877年)。 のちに伯爵を授けられる勝も、この頃は危険人物と見られていました。



『諸向地面取調書』
幕府が作成した江戸の武家屋敷地の資料。 安政3年(1856)当時の大名・旗本等の屋敷地の所在地や面積等が詳しく記されています。